今回、一級陸上無線技術士試験を受験し、一発合格することが出来ました。
今回は、「どの参考書」で、「どのような勉強方法」を行い、「どのくらいの勉強時間」で合格できたかを紹介します。
ちなみに私は、受験の際「電気通信主任技術者」に合格していたので、科目免除で一陸技を受験しています。
電気通信主任技術者の記事はこちらをご覧ください。
第一級陸上無線技術士とは
資格の概要
第一級陸上無線技術士は、全ての業務用無線設備において、技術的な操作を行うことが出来る資格です。通称、一陸技と呼ばれている資格です。
公益法人 日本無線協会では、「放送局、電気通信業務用等の固定局、無線測位局等すべての無線局の無線設備の技術的な操作を行うことができる」と定義されています。
ちなみに、第二級陸上無線技術士も全ての業務用通信設備の技術的な操作をおなうことができますが、以下の制限が設けられており、操作範囲が狭くなります。
試験内容
科目および範囲
4科目で構成されており、無線工学について幅広い知識が要求されます。
科目名 | 試験範囲 |
無線工学の基礎 | 電気、電子回路、半導体、電気式測定など |
工学A | 通信機器を構成する回路理論、送信、受信、変調理論、各種通信システムなど |
工学B | 無線工学の基礎、給電線、同軸ケーブル等各種ケーブルの計算など |
法規 | 電波法および関連規定 |
出題形式・配点
4科目全て、マークシート方式になります。
出題形式は、5肢(法規は4肢)択一式のA問題が20問(法規は15問)、穴埋め式および正誤判定式が5問の計25問(法規は20問)出題されます。
配点は以下の通りです。
A問題:1問5点
B問題:一つの設問が1点ずつで1問5点
125点満点(法規は100点満点)で、60%以上で合格となります。
試験時間
当試験は2日に渡り行われ、各科目の試験時間は以下の通りです。
科目名 | 試験時間 | 実施日 |
無線工学の基礎 | 150分 | 1日目 |
無線工学A | 150分 | 2日目 |
無線工学B | 150分 | 2日目 |
法規 | 120分 | 1日目 |
科目免除
合格している科目については3年間免除されます。また、他資格を有していることによって、一陸技の科目が免除されます。
私も電気通信主任技術者試験に合格していたので、「無線工学の基礎」と「無線工学A」を免除し、受験しました。
試験日程
毎年1月、7月の年2回実施されます。
例年通りであれば、1月後半および7月前半の平日に実施されることが基本です。
社会人の方は、平日2日休みを取る必要があり人によっては厳しい可能性があります。
勉強方法
合格のコツ
一陸技の試験に合格するための勉強のコツは、以下の通りです。
- 科目免除を活用し、「無線工学の基礎」「無線工学A」を免除する
- 過去問からの出題率が高いため、過去問を中心に学習する
- Webでの解説も参考にし、スキマ時間を有効活用する
- 詳しく解説していきます。
科目免除を活用する
一陸技の出題範囲はとても広く深く問われることがあります。
特に工学Aが鬼門だと感じています。
ここ数年の出題傾向を見ると、新しい範囲からの問題が出題され過去問学習が通用しないことがあります。
一方、工学Bは問題のほぼ全てが過去問からの流用であり、値を変えただけの問題も頻出です。
そのため、科目Aが免除できる「電気通信主任技術者」を先に取得することをオススメします。
電気通信主任技術者は、無線関係や通信関係に強い方は伝送交換種別を受験することをオススメします。(線路種別は馴染みがない方にとっては難しく感じるかもしれません。)
「無線工学の基礎」と鬼門である「無線工学A」を免除することによって過去問主体の勉強のみで合格をグッと近づけることが出来ます。
私が電気通信主任技術者に合格した際の記事はこちらです。
過去問を中心に学習する
結局は資格取得の試験であり、一定数の合格率を維持する必要があります。
そのため、基本的には過去問からの流用や視点を変えた問題が多々出題されます。
最短で確実に合格するためには過去問主体の勉強が最も効率的です。
更に科目免除を得ることで、ほぼ過去問から流用されている科目Bと法規のみ受験となりますので、過去問学習の効果がアップします。
また、過去問学習のコツは「正答以外の答えを意味も含めて覚えること」です。
よくある勉強法が、正答だけを覚え過去問を周回しする手法です。
これでも、ある程度は解けるのですが、ちょっと視点を変えた問い方をされると答えられず、合格点である60%を超えるのは難しいです。
答えではなかった解答を意味を含めて理解することで、合格点である60%を安定して超えることが出来るようになります。
ひたすら過去問を周回しましょう。
スキマ時間を有効活用する
社会人の方は特に重要です。
社会人になるとまとまった勉強時間を確保することが難しいですよね。
そこで重要なのが、「スキマ時間での勉強」です。
例えば、「待ち時間」や「移動の合間」など何もしていない時間があると思います。
その時間を有効活用しましょう。
しかし、参考書を持ち歩くのも現実的ではない方もいるかと思います。
そんな方は、スマホなどを活用しWebで勉強を行いましょう。私もよくスマホを使って、スキマ時間に勉強をしていました。
おすすめのサイトはこちらです。
⇒スキマ時間で過去問を解けます。
⇒要点が纏められており、記憶の補完にベスト。
おすすめの参考書
私がおすすめする参考書はこちらです。
ただ、解説が親切ではない部分があり、所々分かりにくく感じます。
そんな方は、以下の参考書をおすすめします。
勉強方法
私が合格した際の勉強方法を紹介します。
過去問を1年分解く
目的はあくまでも「問題の雰囲気の把握」と「自身のレベルとのギャップの把握」ですので、全く解けなくても問題ありません。
この段階で、どんな問われ方をするのかを漠然と理解しましょう。クセのようなものがあるはずです。
次に自身のレベルを理解し、どのくらいの勉強量が必要か把握しましょう。
解説を読みながら過去問集を解く
何が理解していないのかがわかった状態ですので、そこを補完するように解説を読みましょう。自信を持って解けた問題は飛ばして問題ありません。
ここではテンポを重視し、サクサク進めていきましょう。
参考書等で知識を補完
過去問集の解説では理解が浅かった部分を中心に参考書等で知識を補完していきましょう。焦る必要はありませんので、ゆっくり確実に理解するよう心掛けましょう。
すると、必然的に解ける問題が増え、また、類似問題の見分けが着いたりと幅が広がっていきます。
繰り返す
あとは問題集を解く⇒解説を読む⇒参考書で知識を補完するを繰り返すのみです。
何度も繰り返すうちに自身の強みと弱みが浮き彫りになってきます。
弱みを克服できるよう心掛けましょう。
また、何度も繰り返すうちに過去問流用が多いことや類似問題にすぐ気づくことができるようになります。そのレベルまで達することを目標にしましょう。
この段階では、正答以外の解答も理解するよう心掛けましょう。
勉強時間
科目免除のおかげもあって、短い時間で合格することが出来ました。
勉強時間は約1.5ヶ月で、平日は、スキマ時間も活用しなんとか2時間は勉強するように心がけました。また、休日も2時間は最低でも勉強するようにしました。
この時、大切にしたのは、勉強しない日を作らないことを大切にしました。
継続することで、知識がすぐに定着し、勉強することに慣れて、苦痛を感じなくなるためです。
まとめ
一陸技は、難関資格です。
しかし、科目免除を活用し、過去問中心の勉強をすることで確実に合格することができます。
また、科目合格制度もあるので3年かけて1つずつ確実に進めていくのも一つの手です。
科目免除のために、電気通信主任技術者をおすすめします。こちらの記事も是非ご覧ください。
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